ペニセタム『リトルバニー』秋の庭を彩る!リトルバニーの魅力【育て方】

草花

ペニセタム『リトルバニー』は、ふわふわとした花穂が晩夏から秋にかけて揺れ、庭をやさしい雰囲気で包んでくれる人気のオーナメンタルグラスです。小型で扱いやすく、丈夫さも魅力のひとつ。ここでは、基本情報・育て方・土壌pH・耐寒性(9b地域対応)・冬越しのコツをわかりやすく解説します。

ペニセタム『リトルバニー』の基本情報

  • 学名Pennisetum alopecuroides ‘Little Bunny’
  • 科・属:イネ科 ペニセタム属
  • 分類:多年草(寒冷地では一年草扱いされることもあり)
  • 草丈と株幅:およそ20〜80cm
  • 原産地:東南アジアの温暖な地域
  • 花期:晩夏〜秋
  • 花穂の色:白緑〜アイボリー
  • 葉色の変化:春から夏は鮮やかな緑、秋にはゴールデンイエローへ変化
  • 特徴:花穂は切り花やドライフラワーに使え、寄せ植えやボーダーガーデンの前景にもぴったり
  • 花言葉:「自然に生きる」「元気」

土壌とpHのポイント

  • 好ましいpH:5.5〜7.0(弱酸性〜中性が理想的。弱アルカリ性でも育つことがあります)土がアルカリに偏っている場合は硫黄やピートモス、有機堆肥で酸性化;酸性すぎる場合は石灰(園芸用石灰)で中和。土壌pH測定器を使うと良い。
  • 土壌質:ローム質~砂質土をベースに、腐葉土や堆肥を混ぜて有機物を補う。重粘土は改良が必須。
  • 水はけの良さが重要:排水が悪いと根腐れを起こすため、重たい粘土質の場合は腐葉土や軽石を混ぜて改良しましょう。
    • ローム(壌土)とは
      ロームは、砂・シルト・粘土がバランスよく混ざった土で、水はけと保水力の両方に優れ、栄養もほどよく含んでいます。ペニセタムを含む多くのガーデンプランツにとって理想的な土壌です。

日当たりと環境

  • 日当たり:1日6〜8時間以上の日光が当たる場所がベストです。
  • 明るい日陰にも対応:一日中強い直射日光が当たらない場所でも、柔らかい光が差し込む「明るい日陰」なら育ちます。ただし花穂の数は少し減ることがあります。
  • 耐暑性:夏の高温多湿にも強いので、9b地域の暑い夏でも元気に育ちます。蒸れを防ぐため、風通しを良くしておきましょう。

耐寒性と冬越し(9b地域の場合)

  • 耐寒性:9b地域では屋外で冬越しできます。地上部は冬に枯れますが、根は生きており春になると新芽を出します。
  • 冬越しのコツ
    • 晩秋〜冬に地上部が枯れたら、株元から10cmほど残して刈り込むと、新芽が出やすくなります。
    • 寒冷地や冷たい風が当たる場所では、株元を腐葉土やワラで覆って寒さから守ると安心です。
    • 鉢植えは軒下など霜の少ない場所に移動させましょう。

水やりと肥料

  • 植え付け直後:根が定着するまで、土の表面が乾ききらないように保ちましょう。常に軽く湿り気がある状態が理想です。
  • 根付いた後:土がしっかり乾いてから、たっぷり水を与えます。真夏は朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをすると、根への負担を減らせます。
  • 肥料:ほとんど必要ありません。春の芽吹き時に緩効性肥料を少し与える程度で十分です。

植えつけ・植え替え

3月から5月に根鉢をくずして、1~2まわり大きな鉢に植え替えます

ふやし方

株分け:大株になっていたら、春の植え替え時に、株分けすることができます。大株になると、株元が硬く、株分けに力がいります。株の中央にざっくりとスコップを入れ、株を分けるとよいでしょう。

タネまき:秋にタネをとっておくこともできますし、タネは市販もされています。3月下旬から4月にタネをまくと、1~2週間で発芽します。

手入れと注意点

  • 穂は切り花やドライフラワーとして利用できます。
  • 葉は少し鋭く、素手で触ると手を切ることがあるので、手入れの際は手袋を使いましょう。
  • 成長が早く株が混み合ってきたら、4月から6月に株分けをすると風通しが良くなり、花穂もきれいにつきます。株の中央にざっくりとスコップを入れ、株を分けるとよいでしょう。

庭での楽しみ方

  • ボーダーガーデンの前景や小さな花壇、寄せ植えに向いています。
  • エキナセアやルドベキアなど、秋に映える多年草との組み合わせが特におすすめです。
  • 風に揺れる花穂を楽しむだけでなく、ドライフラワーにして室内装飾にも活用できます。

まとめ

ペニセタム『リトルバニー』は、弱酸性〜中性の排水性に優れたローム質の土壌を選び、明るい日陰〜日なで育てるのがポイントです。耐暑性・耐寒性ともに優れており、9b地域では屋外で安心して冬越しが可能。風に揺れる花穂と秋の葉色の変化が、庭にやさしい動きを添えてくれます。冬越し後の春、新しい芽吹きを見るのも楽しみのひとつです。

出典

  1. オザキフラワーパーク|ペニセタム・リトルバニー
  2. Garden0220|ペニセタム商品情報
  3. 赤塚植物園オンラインショップ
  4. 園芸ネット|ペニセタム詳細
  5. 趣味の園芸|ペニセタム栽培方法
  6. Gardenia|Pennisetum alopecuroides Fountain Grass
  7. Wilson Bros Gardens|Planting Pennisetum Fountain Grasses
  8. Hoffmann Nursery|Pennisetum alopecuroides
  9. Santa Rosa Gardens|Pennisetum alopecuroides Hameln
  10. Mortellaro’s Nursery|Pennisetum alopecuroides