アネモネ、ラナンキュラス――どちらもキンポウゲ科の植物で、クリスマスローズの仲間です。
「アネモネ、ラナンキュラスの球根はハードルが高いなぁ」「むずかしそう…」と躊躇してしまう方も多いですよね。
でも、少しだけ、しかも簡単な手間をかけるだけで、苗を買うより断然安く、たくさん植えることができます。
その手間とは、「ゆっくり起こしてあげること」です。
チューリップやムスカリなど、水分の多い球根はそのまま土に植えても大丈夫ですが、キンポウゲ科の球根や種は、しわしわになって眠っている球根に少しずつ水分を含ませて、ゆっくり起こしてあげる必要があります。給水することで腐敗を防ぎ、芽が出るタイミングが揃います。
その手順を詳しくお伝えします。春にたくさんのアネモネとラナンキュラスの花を楽しみましょう。
球根の様子を見てみよう
今回は【オーニソガラム・ヌタンス】と比較します。
オーニソガラム・ヌタンスはユリ科の耐寒性多年草で、乾燥にも強い植物です。チューリップなどの一般的な球根に近いです。

- オーニソガラム・ヌタンス
ぷっくりコロンとしています。

- アネモネ
こんな形のチョコレートのお菓子、ありますよね。そして軽くてカラカラ。

- ラナンキュラス
昨年秋に購入し、寄せ植えで使った苗から取っておいた球根です。枝がポロッと取れます。球根がいくつかくっついて大きな塊になっていますが、無理に外さないほうがいいかな?というくらいガチガチ、そしてカラカラです。
給水します
適期
植え付け適期は最高気温が15℃になる頃です。
その1週間前に準備を始めるのがベスト。お天気の週間予報を必ずチェックしましょう。
準備するもの
- 球根
- トレー
- キッチンペーパー
- 水
- 霧吹き
手順


- キッチンペーパーに水を含ませて絞ります(握ると水がじんわり出る程度)。
- トレーに①のキッチンペーパーを広げて敷きます(半分に畳むと扱いやすいです)。
- 球根を1つずつ間隔をあけて並べます。
- 上から①のキッチンペーパーを2枚、半分に折って球根の凹凸に沿うように合わせてしっかりめにかぶせます。
- 霧吹きで水をかけ、気持ちしっとりさせます。
- 乾いたキッチンペーパーを半分にして上に被せます。
出来上がったトレーは冷暗所に保管し、水を切らさないように管理します。
今回は玄関のシューズボックスの下に置きました。
濡れたキッチンペーパーで包んでジップ付きのビニール袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れておくと乾燥を防げるので、もっとお手軽にできます。

1週間ほど経って、球根が水を吸ってふっくらしてきたら植え付けのタイミング。
土づくりはあらかじめ済ませておくとスムーズです。
まとめ
- アネモネやラナンキュラスは、乾いたまま植えると発芽がそろいにくい。
- 植え付けの1週間前に給水させて「目覚めの準備」をする。
- 冷暗所または冷蔵庫の野菜室で乾燥しないように保管。
- 球根がふっくらしてきたら、植え付け開始。
このひと手間で、春には元気な芽がそろって出て、美しい花をたくさん咲かせることができます。

