ジュズサンゴ(数珠珊瑚)は、赤い実が数珠や珊瑚のように連なるユニークな姿で秋の寄せ植え・鉢植えに人気です。北米や南米の熱帯原産で性質が強健なことから、初心者にも育てやすい多年草です。ここでは、ジュズサンゴの特徴と育て方のポイントを項目ごとに紹介します。
ジュズサンゴの基本情報

- 学名:Rivina humilis
- 科・属:ヤマゴボウ科 リヴィナ属
- 分類:常緑多年草(一部環境で落葉)
- 草丈・幅:30〜150cm(時に2m近く)
- 原産地:北米南部~南米
- 花期:6月〜10月(初夏〜秋)
- 花色:白または淡いピンク
- 実の色:主に赤。他にピンク・黄色・白実の品種もあり
- 特徴:半つる性。小さな花と赤い実を同時に観賞できる。こぼれ種でも容易に増える。
- 花言葉:「ひたむきな姿勢」「移り気」
- 注意点:実に毒性があるため鑑賞専用(食用不可)。
土壌とpHのポイント
- 酸性〜弱酸性(pH5.0〜6.5)を好む
- 水はけよい用土を好み、ピートモスや腐葉土の混合が推奨
- 鹿沼土やブルーベリー用培養土も適する
- 地植えの場合、通気性や水はけ向上を意識して改良。
日当たりと環境
- 春・秋は日当たりが理想
- 真夏は強光を避け、半日陰や明るい日陰が適する
- 耐陰性はあるが、暗すぎる環境では花・実つきが悪くなる
- ハンギングや玄関先の寄せ植えでも映える。
耐寒性と冬越しのコツ
- 日本では耐寒性が低く、多くの地域で一年草扱いされる
- 霜や寒風に当てると枯れるため、秋以降は鉢植えで室内取り込みが安心
- 暖地では株元マルチで越冬可能な場合もある
- 春に新芽が出てきてリフレッシュ。
水やりと肥料
- 地植え:根付けば雨主体で、夏の乾燥時のみ追加補水
- 鉢植え:表土が乾いたらたっぷり与える。夏場は乾燥に注意
- 冬季はやや乾かし気味に管理
- 肥料は少なめ。春秋の緩効性肥料、または成長期のみ月1~2回の液肥
- 肥料過多は花・実つきの低下原因になるため控えめに。
植えつけとふやし方
- 植え付け適期は4月〜6月
- こぼれ種で自然に増えるほど発芽率が高く、株分けや挿し木も可能
- 大株は切り戻しや株分けで整理。
手入れと注意点
- 咲き終わった花房、色あせた葉はこまめに取り除く
- 夏の乾燥と冬の凍結に注意
- 実には毒性があるため小さい子やペットがいる環境は注意
- 病気や害虫被害はほとんどない強健種。
まとめ
ジュズサンゴは、真っ赤な実と可愛い小花を同時に楽しめる、丈夫で育てやすい多年草です。水・肥料は控えめ、夏冬の管理さえ注意すれば、初心者でも毎年元気な姿を観賞できます。増やしやすさも魅力で、秋~冬のガーデンにも彩りを添えてくれます。