レモンやブルーベリー、柑橘系の果樹を育てていると、突然「木くず(オガ粉)」が幹の根元に落ちていることがあります。これは カミキリムシの幼虫(テッポウムシ) が木の中で食害しているサインです。
放置すると木が弱り、最悪の場合は枯れてしまいます。本記事では、初心者でもできるカミキリムシの幼虫の駆除方法と予防策をまとめました。
カミキリムシの幼虫(テッポウムシ)とは?
カミキリムシは樹木の幹や枝に卵を産み、その幼虫は木の内部を食べながら成長します。これにより木はどんどん弱り、収穫にも影響します。
👉 用語解説
テッポウムシ:カミキリムシの幼虫の通称。木の中を穴を開けながら移動する様子が鉄砲の弾道に似ていることから、この名前がつきました。
毎日の観察が被害を防ぐポイント
カミキリムシの幼虫の被害を早めに見つけるには、毎日の見回り が重要です。
観察のチェックポイント

- 幹や根元に「木くず(オガ粉)」が落ちていないか
- 幹や枝に小さな穴や樹皮の変色がないか
- 樹皮に不自然な傷がないか
これらはすべて幼虫が活動しているサインです。
幼虫を見つけたときの駆除方法
見つけたらすぐに駆除しましょう。方法は主に2つあります。

- 針金や細い棒で突く方法
木くずが出ている穴に細い針金を差し込みます。
奥にいる幼虫を突いて駆除できます。
👉 簡単にできる応急処置ですが、確実性はやや低めです。 - 園芸用キンチョールEで駆除する方法
「園芸用キンチョールE 木の中のカミキリムシ幼虫退治」は、幹の中に潜む幼虫を直接退治できるスプレーです。
使い方
- 木くずを取り除き、穴の奥に付属の細いノズルを差し込む。
- 規定量をゆっくり噴射する。
- 穴が複数ある場合はすべてに処理。
- 数日後、再び木くずが出ていないか観察。
👉 用語解説
ピレスロイド系殺虫成分:除虫菊の成分をもとに作られた薬剤で、虫に強い効果を発揮します。人や動物には比較的安全とされています。
薬剤使用時の注意点と安全性
- 薬剤を使うときは次の点に注意しましょう。
- 手袋とマスクを着用する
- 風の弱い日に作業する(薬剤が飛散しないように)
- 子供やペットが近くにいないことを確認する
- 使用説明書をしっかり読み、用量を守る
予防と再発防止のコツ
駆除だけでなく、再び被害を受けないようにすることも大切です。
予防のポイント
- 枯れ枝や古い枝をこまめに剪定する
- 雑草を取り除き、産卵場所を減らす
- 日当たりと肥料を工夫して木を健康に保つ
- 成虫の侵入を防ぐ「防虫ネット」を利用する
👉 木が弱るとカミキリムシの標的になりやすいため、樹勢(木の体力)を維持する管理 が予防につながります。
まとめ
- 木くずを発見したら、カミキリムシ幼虫の可能性が高い
- 駆除方法は「針金で突く」「園芸用キンチョールEを使用」
- 日々の観察と木の健康管理が最大の予防策
レモンや果樹を守るには、早期発見と正しい駆除、そして予防 が欠かせません。
出典・参考
- マイナビ農業「カミキリムシの種類や駆除方法とは?」
- KINCHO園芸「カミキリムシの生態と防除の方法」
- アース製薬「カミキリムシの発生時期はいつ?」