【続編】カミキリムシ幼虫の駆除と予防方法|果樹を守る実践ガイド

樹木

前回の『【保存版】カミキリムシ幼虫の駆除と予防方法|果樹を守る実践ガイド』の続きです。あれから毎日、レモンの木の下に木くずが…これは「まだ幼虫がいる」証拠。今回は、その後の経過と対処法をお伝えします。


幼虫の居場所を突き止める

最初にやるべきは 「どこにいるのかを特定する」 こと。
しかし、これが一番根気のいる作業です。木の表面の小さな穴や樹皮のめくれを一つひとつ確認。前回めくった樹皮の端も要チェックです。樹皮を傷つけるたびに心が痛みますが、見つけなければ木は確実に枯れてしまいます。

松尾園芸さんのYouTubeで「つまようじを使って根気強く探すしかない」というアドバイスを参考に、探索を続けました。

アリの行列がヒントに

この木を買ってすぐにつけてしまった裂け目から、アリが行列で出てくるのを発見。「なぜ?」と不思議に思い、裂け目の上からつまようじを差し込むと、スルスルっと奥まで入っていきました。
「これだ!」と思い、幼虫の潜んでいる穴を特定。

幼虫を直接攻撃

中にいる幼虫を退治するつもりで、つまようじを入るところまで何度も突き刺しました。

さらに奥へ逃げている可能性も考え、
「園芸用キンチョールE(木の中のカミキリムシ幼虫退治)」 を使用。

  1. キャップを外す
  2. 専用ノズルをキャップから外す
  3. 初めについていた白いボタンを外す
  4. 専用ノズルに付け替える
  5. きちんと噴霧されるかチェック
  6. 穴の木くずを取り除く
  7. ノズルを差し込み、角度を変えながらしっかり噴霧
  8. 癒合剤(『トップジンMペースト』など)で穴を塞ぐ
  9. 追加:オルトランを土に混ぜて予防

この手順で、奥の幼虫にも薬剤が届くようにします。

*今回は、トップジンMペーストは、まだ使用していません。木くずが出ないことを確認してから塗る予定です。

経過観察と結果

駆除後も、毎日欠かさずチェック

  • 1日後:木くずなし。ただしアリの行列が増加 → アリ駆除剤を設置
  • 2日後:木くずなし。アリの行列はやや減少
  • 3日後:木くずなし。アリの行列はほぼ消失
  • 4日後:木くずもアリの行列も完全に消滅

やりました! 木くず=幼虫、アリの行列=巣のヒント、どちらもゼロになり、作戦成功です。
『トップジンMペースト』を塗って駆除完了です。

初めて幼虫を発見してから約1か月。レモンの樹を守るために必死の毎日でした。今回の経験で、 「予防剤の重要性」「農薬を適切に使う難しさ」 を痛感。日々おいしい果物を届けてくれる農家さんの努力にも、改めて感謝の気持ちが湧きました。

追加でオルトランDXを土に混ぜます。株元のカミキリムシ幼虫などの予防には有効だと思います。(地上約60㎝しか吸い上げないので樹木には液体のオルトランなどを噴霧したほうが良いと言われています)

まとめ

  • 木くずを見つけたら、幼虫が活動中のサイン。
  • 穴や樹皮のめくれをチェックし、つまようじなどで居場所を特定。
  • 園芸用キンチョールEを使い、角度を変えながらしっかり噴霧。
  • 駆除後は癒合剤で穴を塞ぐ。
  • 駆除後も毎日観察し、木くずとアリの動きを確認。
  • 予防剤を早めに使うことで、被害を未然に防げる。

この手順を踏めば、大切な果樹をカミキリムシ幼虫から守れます。早めの対処と日々の観察が成功のカギです。

参考

ガーデンチャンネル(松尾園芸さん)『【放置するとバラが枯れてしまう】カミキリムシの対処法解説します!