クリスマスローズは、秋から冬にかけてゆっくりと株が充実し、翌春の開花に向けて準備を進める大切な季節を迎えます。特に11月は古葉取りの最適期。傷んだ古葉を適切に取り除くことで株元に光と風が通り、花芽の成長が促され、病気の予防にもつながります。
適期
古葉取りは11月〜1月頃が理想的。この時期は株への負担が少なく、古葉を整理するタイミングとして最適です。
準備物
- 剪定ばさみ(作業前後に必ず消毒)
- 手袋(トゲや汚れ対策)
- ゴミ袋(切った古葉の回収用)
ハサミの消毒
病気を株に持ち込まないために、ハサミの消毒はとても大切です。以下のどちらの方法でも有効です。
● ビストロンー10を使う方法


- 水と1:1で希釈
- 刃を10分間浸け置き
- 水洗い後、清潔な布でしっかり拭き取り乾燥させる
● ライターでの熱消毒

- 刃全体に短時間、均一に火をあてる
- 火傷と火の取り扱いに十分注意する
手順

- 古葉の状態を確認する
黄色く変色した葉、傷んだ葉、地面に広がっている葉は古葉のサインです。 - 古葉を1枚ずつ丁寧にカット
手で折り取るか、消毒した剪定ばさみで切ります。茎は5cm以上残すのが基本です。(10cmほど残してもOK) - 一度に切りすぎない
株の負担を避けるため、段階的に進めるのがおすすめです。 - 有茎種の場合
すべての葉を切る必要はなく、傷んだ葉のみを取り除きます。 - 株元の整理
こぼれ種が発芽している場合は、古葉や雑草と混ざらないよう丁寧に取り分けます。発芽した小苗は、一つずつポットに植え替えて育てましょう。
注意点
- 新芽・若葉は切らない(光合成に必要な新葉は残す)
- 雨の日の作業は避ける(切り口から病気が入りやすいため)
- 作業後のハサミも必ず再消毒(病害の持ち越し防止)
まとめ
11月の古葉取りは、クリスマスローズの健康を保ち、美しい花を咲かせるために欠かせない作業です。適期に丁寧に古葉を整理することで株元が明るくなり、花芽の成長が促進され、翌春の開花がさらに楽しみになります。ぜひ株の様子を観察しながら無理のない範囲で進めてみてください。
参考(出典)
横山園芸公式チャンネル
「クリスマスローズ 古葉切りについて 開花前の重要な作業です ◆横山園芸 公式◆ 【2023】」
(YouTube)
