お気に入りの宿根草が、年々大きく育っていく姿を見るのは嬉しいものですね。
でも、植えてから3〜5年ほど経って「最近、以前より花が少なくなったかも?」「株が大きくなりすぎて、真ん中がハゲてしまった……」と感じることはありませんか。
実は、宿根草は植えっぱなしでも毎年芽吹いてくれますが、数年に一度「植え替え」や「株分け」をしてあげることで、驚くほど元気を取り戻します。
「根をいじるのは枯らしてしまいそうで怖い」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、大切なのは「適した時期」と「ちょっとしたコツ」を知っておくこと。
この記事では、初心者の方でも迷わず作業ができるよう、時期の選び方や失敗しないための手順を分かりやすくまとめました。
大切な株をリフレッシュさせて、次の開花期にいっそう美しく咲かせましょう。
作業適期を知ろう

宿根草の作業は、植物の性質や育てる場所の気候に合わせて「春」か「秋」を選びます。
| 時期 | 適した植物(例) | 理由・特徴 |
| 春(新芽が動く前) | ホスタ、アスチルベ、フロックス | 回復力が高い時期です。寒冷地の方や、冬に地上部が枯れる種類に適しています。 |
| 秋(10月前後) | クリスマスローズ、デルフィニウム、エキナセア | おすすめの時期です。冬の間に根がしっかり張り、翌春の花付きが良くなります。 |
| 春・秋どちらも可 | アジサイ類、ゲラニウムなど | 生育が旺盛なので、株の様子を見て作業しやすい方を選べます。 |
クリスマスローズの注意点
クリスマスローズの作業は10月が最適です。3月に行うのは、寒冷地の場合や根詰まりがひどくて窮屈そうな時に限られます。特に暖かい地域では、3月の作業は根をあまり触らないように気をつけましょう。
植え付け・植え替えの手順(地植え)

「植え付け」は新しい苗(ポット苗など)を植えること、「植え替え」は今ある株を別の場所へ移動させることです。
1. 株を掘り起こす(植え替えの場合のみ)
株元から枝の広がり分くらい離れたところにスコップを垂直に入れ、根を傷つけないよう慎重に掘り上げます。根に付いた古い土を軽く落として準備しましょう。
2. 土作り
植え場所を30cmほど掘り、腐葉土や堆肥を2〜3割混ぜて水はけを良くしておきます。ゆっくり長く効く緩効性肥料も混ぜ込んでおくと安心です。
3. 苗・株の準備
苗や掘り起こした株の根がカチカチに固まっている時は、軽くほぐします。
4. 植え付け
苗の土の面が地面の高さと揃うように置き、隙間に土を戻して優しく押さえましょう。
5. 仕上げ
たっぷりと水を与えます。根付きを助けるために、活力剤(メネデール500倍液など)をあげるのもオススメです。冬場はマルチングで株を覆い、寒さから守ることも有効です。

株分けの手順とコツ

株分けは、3〜5年ごとに行うことで株を若返らせ、花をたくさん咲かせるための大切な作業です。
登録品種を株分けした場合は、自宅のみで楽しみましょう。
【登録品種(パテント品種)の取り扱いに注意】
宿根草には「登録品種(PVPマーク付き)」が多くあります。これらは法律(種苗法)で守られており、許可なく増やした苗を販売したり、他人に譲渡したりすることは禁止されています。
「たくさん増えたからお裾分け」という行為も、登録品種の場合はルール違反になります。
ラベルの表記を必ず確認するようにしましょう。

1. 掘り起こし
株元から20〜30cm離れた場所にスコップを入れ、根を傷めないよう大きく掘り起こしましょう。
2. 分ける
手でほぐすか、清潔なナイフを使って分けます。
【3芽ルール】
分けた1つの塊に、必ず芽が3〜5個付いている状態を保ちます。これより小さいと、体力が足りなくて枯れてしまう(活着不良)ので、注意が必要です。


3. 植え直し
根が乾かないうちに、手早く植え直します。
- 植える場所に腐葉土や堆肥を混ぜ、ゆっくり効く緩効性肥料(油かすなど)を加えます。
- 分けた株の土の面が地面と同じ高さになるように植え、土を戻して軽く押さえましょう。
- 最後にたっぷりお水をあげて完了です。根付きを助けるために、活力剤(メネデール500倍液など)をあげるのもオススメです。
株分けで根をたくさん切ってしまうので、切り戻しも同時に行います。詳しいやり方は、宿根草の切り戻しの記事をご覧ください。
よくある失敗と対策

まとめ

宿根草の植え替えや株分けは、最初は勇気がいる作業かもしれません。しかし、適切な時期を選び、「芽を3つ以上残す」というポイントさえ押さえれば、植物は見違えるほど元気になります。
特に3〜5年経って、真ん中がハゲてきたり花数が減ったりしてきた株は、リフレッシュが必要なサインです。お庭の植物たちの様子をじっくり観察して、ベストなタイミングで手入れをしてあげたいですね。
これからも、宿根草の成長を長く楽しんでいきましょう。
参考(出典)
この記事を作成するにあたり、以下の情報を参考にしています。

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