ミニトマトの片付けとプランターの再利用
ミニトマトの季節が終わり、プランターには一緒に植えていたレモンバジルが残りました。甘い黄色い実をたくさん実らせてくれたミニトマトと、爽やかな香りで食卓を彩ってくれたレモンバジル。感謝の気持ちを込めつつ、これらを片付けてプランターをリセットします。

ミニトマトは樹勢が強く、種がこぼれて次の栽培に影響することを避けるため、燃えるゴミとして処分。レモンバジルは「残渣(ざんさ)」として再利用し、土壌改良に活用します。残渣は刻んで土に混ぜることで、分解されて有機物となり、次の植物が育ちやすいフカフカの土を作る大切な材料です。
使用する資材(材料)

- レモンバジル(残渣(ざんさ))
- 燻炭(くんたん):籾殻をいぶして作られた炭。通気性や水はけを改善し、微生物の住処になります。
- 馬ふん堆肥:土に栄養を与え、保水性を高める有機肥料。
- ゼオライト:肥料成分を保持し、土壌中の有害物質を吸着する天然鉱物。
- 花の土(培養土):燻炭・堆肥・ゼオライトを持っていない場合の代用品。
- カルスNC‐R:残渣の分解を早める微生物資材。
- 米ぬか:微生物のエサとなり、分解を活発化。
- 透明マルチ:土を覆って保温・保湿し、腐植酸の流出を防ぎます。
- ひも
- ハサミ
手順(晴れた日に行うと作業がしやすい)




- 支柱から苗を外して引き抜く。
- 根をハサミで切り、土の中の根もできるだけ取り除く。
- プランターの土を3分の1ほど取り分けておく。
- プランター内の土に燻炭・堆肥・ゼオライトを混ぜる(培養土でも可)。
- レモンバジルの残渣を3分の1刻んでプランターに入れる。
- カルスを全体にうっすら振りかける。
- 米ぬかをカルスの約5倍量かける。
- 取り分けた土の3分の1を被せる。
- 5〜8をあと2回繰り返し、3層にする。
- 水をたっぷりかける。
- プランター全体を透明マルチで覆い、ひもでしっかり固定する。
ポイント:透明マルチを使わないと、せっかく生成された腐植酸が雨で流れ出してしまいます。しっかり覆うことで、分解が早くなり、養分が無駄になりません。
分解と次の栽培
約1週間で分解が進み、多少残渣が残っていても、次の植物を植えて問題ありません。分解が進むほど土が柔らかく、通気性の良いフカフカの状態になります。
まとめ
ミニトマトやバジルのように役目を終えた植物も、残渣(ざんさ)として再利用すれば土の再生に役立つことがわかりました。レモンバジルの残渣を刻んで混ぜ、燻炭・堆肥・ゼオライト(または培養土)と一緒に仕込むことで、短期間で栄養豊富な土に変わります。
透明マルチをかけておくと腐植酸の流出を防ぎ、より効率的に分解が進みます。この方法を覚えておけば、新しい土を毎回購入する必要がなく、プランターの土を繰り返し使えるので経済的でエコ。園芸初心者の方にもおすすめの土づくりです。
参考(出典)
- 地域園芸センター配布資料「プランター残渣を使った土壌改良法」
- 資材メーカー公式サイト各種(燻炭・カルスNC-R・ゼオライト製品情報)