「カルスNC-Rって何?」「どうやって使うの?」「残渣処理や土づくりって、具体的にどう進めるの?」——そんなふうに、袋を前にして手が止まっていませんか?
実はカルスNC-Rは、ちょっとひと手間かけてあげると、捨ててしまっていた残渣(ざんさ=育て終わった株や葉)や生ゴミを、土の栄養に変えられる頼れる資材です。逆に、混ぜ方や量を間違えると、カビや腐敗臭の原因になってしまうことも。
この記事では、超初心者の私が実際に使ってみた「カルスNC-Rの基本2つの使い方」——残渣の分解(土中堆肥化)と微生物の土づくり——を、手順・使用量・タイミングまで、いつでも読み返せる形でまとめました。畑1㎡と65cmプランター、2つの基準で使用量も整理しています。私の正直な失敗談もあわせて紹介します。暖かい地域(ゾーン9b)での記録です。

正直に言うと…プランターの中で雑に混ぜたら、ダマになってカビと腐敗臭で失敗したことがあります。今回はそんな気づきもセットでお届けします!
カルスNC-Rってどんな資材?

ひとことで言うと?
カルスNC-R(リサール酵産)は、複数の微生物の力で、生の有機物(残渣・刈り草・古い根など)を土の中で分解する「複合微生物資材」です。
特徴と成分のポイント
- 出てしまう「ゴミ」を土の栄養に変えられる
- 古い土の再生にも便利
- 嫌気性(けんきせい=空気がない方が活発に動ける)の微生物が多く含まれる
- 紫外線に弱い菌が含まれる → 散布後はすぐに土と混ぜる or 土をかぶせる
- 最適温度:15〜35℃。14℃以下では分解がゆっくりになる
⚠️ カルスNC-Rは「肥料」ではない
カルスNC-Rは複合微生物資材であって、肥料ではありません。作物用の肥料(元肥・追肥)は、いつものとおり別途あげる必要があります。
使用量の目安(畑1㎡と65cmプランター)
| 資材 | 畑1㎡ | 65cmプランター |
|---|---|---|
| カルスNC-R | 30g(/1坪100g) | 100g(公式で1鉢100gと表記あり) |
| 有機物 | 残渣・花がら・根っこ・生ゴミなど | 残渣・花がら・根っこ・生ゴミなど |
| 米ぬか | 300g | 100g〜300g(又は菜種油粕100g〜200g) |
| もみ殻 | 1kg(なくても可) | 100g(なくても可) |
| 硫安 | 40g(もみ殻とセット) | 4g(もみ殻とセット) |
※1kgパッケージで「畑10坪分」または「鉢・プランター10鉢分」です。

でも、グラム数で言われてもわかりにくくて…

そうだね。では、計量カップやスプーンで表してみよう。カップ5杯は牛乳パック1本分(=1L)だから、想像がつきやすいと思うよ。

※「見た目の量」は、かさ(体積)の目安です。米ぬか・もみ殻は乾き具合で、カルスは計り方で変わります。心配な場合は一度キッチンスケールで「計量カップ1杯=何g」を量って確認すると安心です(計量スプーン:小さじ5ml・大さじ15ml/計量カップ200ml)。

あれ?プランターのほうが畑1㎡より多いの?

公式の目安がそうなっているんだ。公式HPのよくあるご質問(家庭菜園Q79又はガーデニングQ40)を見てね。1kgで10鉢分と覚えるとわかりやすいよ。細かい量は袋の表示を確認してね。
期待できること

- 残渣を土の栄養に再生できる(ゴミが減る)
- ふかふか(団粒構造=小さなかたまりが集まった理想の土)の土に近づく
- 通気性・保水性・水はけが良くなる
- 古い土をリサイクルして、土の購入と廃棄を減らせる
- コンポストの生ゴミ分解にも使える
【使い方①】残渣を分解して土中堆肥化(どちゅうたいひか)

野菜や花を育てた後の残渣を、カルスNC-Rと米ぬかと一緒に土へすき込み、土の中でそのまま堆肥化させる使い方です。畑・庭・プランター、どれでもできます。コンポストで生ゴミ(野菜や果物の皮・芯、卵の殻など)を分解するときにも同じ考え方が使えます。
どんな時に使う?
- 土を再利用したい時(プランターの古土など)
- 残渣ゴミを減らしたい時
- 堆肥化して微生物の多い土を作りたい時
用意するもの(使用量)
- 残渣 または 生ゴミ(畑1㎡:約1kg/65cmプランター:出た残渣ぜんぶ)
- カルスNC-R(畑1㎡:30g/65cmプランター:100g)
- 米ぬか(畑1㎡:300g/プランター:100g〜300g)
- もみ殻(畑:1kg/プランター:100g *あればなお良い有機物、なくてもOK)
- ハサミ(残渣を刻む用)
- スコップ
- 水
※ プランターは「出た残渣をそのまま戻す」のが基本。神経質に量らなくて大丈夫です。
畑や庭の残渣処理をするときの手順
- 土を取り分けて、有機物を入れるくぼみを作る(畑なら畝の土を3分の1ほど通路に除ける)
- 有機物の残渣に、なるべくたくさんの傷をつける(細かく刻んでもOK)
- カルスNC-Rと米ぬかを混ぜたものを、残渣の上にまく(もみ殻があればここで入れる)
- すぐに土とすき込み、ダマにならないようによく混ぜる
- 紫外線に弱い菌を守るため、取り分けていた土を残渣をすき込んだところに乗せる(畑なら畝を戻す感じになる)
- 水をたっぷりかける(または雨の前日に⑤まで終わらせて雨を待つ)
- 1〜3週間ほど空ける(夏場は最短1週間)
- 種まき・植え付け(有機物が残っていても大丈夫!植物を育てながら同時に土作りができる)
⚠️ 入れてすぐ植えないこと。分解の時間(1〜3週間)を必ずとるのがポイントです。

カルスと米ぬかは混ぜないといけないの?

混ぜなくても大丈夫だよ。ただ、カルスは撒く量も少ないし粉状だから、撒きムラが出るんだ。米ぬかとしっかり混ぜると量が増えて、土にまんべんなく撒けるんだよ。
プランターでの残渣処理
プランターの場合は、残渣・カルス・米ぬかを別の容器(桶など)でまんべんなく混ぜてから戻すのがおすすめです。プランターの中で混ぜようとすると、土がこぼれたり混ざりきらなかったりします(詳しくは後述の失敗談へ)。
そら豆のプランターで実際にやってみた記録はこちら → プランターのそら豆 収穫後の片付け(カルスNC-Rで土を再生)
コンポストで堆肥を作るときの手順
- コンポスト容器(プランターや植木鉢で代用OK)を用意する
- 有機物の残渣に、なるべくたくさんの傷をつけ、①に入れる
- カルスNC-Rと米ぬかを、残渣の上にまき、しっかり混ぜる(混ぜにくければ少量の土を加えてOK)
- 上に残渣が隠れる程度の少量の土をかける
- 水をたっぷりかける
- 2〜4週間ほど置き、堆肥として使用する
⚠️ 動物性の生ゴミは、匂いや虫を寄せやすいので、周囲の環境を考えて無理のない範囲で。
⚠️ 水分が多いものはカビの原因に。半日〜1日ほど乾かして、半乾き程度にしてからすき込むと失敗が減ります。
分解の経過

気温の高い時期なら、1週間ほどでかなり分解が進みます。分解が終わってしまう前に植え付けると、微生物の恩恵を受けられるので、有機物が少し残っているくらいで植えてOKとされています。

迷ったら「残渣+カルス+米ぬか=3点セット」。これに最初の水を忘れずに、だね。
【使い方②】微生物が長く活躍する土づくり

ゆっくり分解する資材(もみ殻など)と一緒に庭や畑にすき込むことで、微生物が長く働き続ける土を作れます。土中に残っている根の残骸も分解できます。土の団粒構造(だんりゅうこうぞう=小さなかたまりが集まった土の状態)を増やしたい時の使い方です。
どんな時に使う?
- 植え付け前に、土そのものの質を上げたい時
- 水はけ・通気性の悪い土を改善したい時
- 微生物がずっと働き続ける、ふかふかの土を育てたい時
用意するもの(使用量つき)
- 土(畑・庭の土、土中の根の残骸)
- カルスNC-R(1㎡:30g)
- 米ぬか(1㎡:300g)
- もみ殻・生(1㎡:約1kg 土の表面に薄くまんべんなく撒ける量)*公式目安なし
- 硫安(1㎡:40g。炭素率の調整用)*もみ殻100:硫安4が目安
- 水
- スコップやクワなど、土を耕せるもの
作業の手順
- 土の上に、カルスNC-Rと米ぬかを混ぜたもの+もみ殻 をまんべんなく撒く(カルスと米ぬかは混ぜたらすぐ使うのがベスト。混ぜ置きしたい場合は前日までが目安。早く混ぜすぎると分解が始まってしまいます)
- スコップやクワなどで、しっかり混ぜる(耕す要領で)
- たっぷり水をかける(最初の水が分解のスイッチ)

嫌気性なのに、上に土を被せなくてもいいの?

もみ殻のすき間と、耕した土のあいだに、ちゃんと空気の少ない場所ができるんだ。きちんと耕して、最初の水をたっぷり。これがポイントだよ。
【実践】使ってみた(コツと失敗談)

意外な気づき
- 気温が高いと分解も早く進む(公式でも最適温度は15〜35℃)
- アヅミン(腐植酸資材)をプラスすると、早くまんべんなく発酵が進むように感じました
失敗・ヒヤリ——混ぜ方で差が出ました

プランターの中で残渣・カルス・米ぬかを混ぜようとしたとき、土がこぼれたり、混ざりきらずにダマになってしまったことがあります。その結果、ダマの部分にカビが生えて、腐敗臭が出てしまい…カルスを追加して混ぜ返し、3週間ほど置くときれいに分解はしてくれましたが、正直、二度と嗅ぎたくない匂いでした。
→ 反省を活かして、今は 桶でまんべんなく混ぜてからプランターに戻すやり方に変えました。匂いもカビもなし。大成功でした。

同じ材料でも、混ぜ方ひとつでこんなに変わるんだ…と痛感しました。
成功ポイント
- 最初の水はしっかりかける。微生物を起こして、分解のスイッチが入ります
- プランターでは、必ず別容器(桶など)でまんべんなく混ぜてから戻す
- お庭や畑なら、そのまま土の上で混ぜてOK(広いぶん混ぜやすい)
おまけ(米ぬかボカシ肥料づくりにも使える)

カルスNC-Rは、米ぬかボカシ肥料(発酵肥料)づくりにも使えます。EM菌などの発酵スターターの代わりに(または一緒に)カルスNC-Rを加えて発酵させると、撒いてすぐに力を発揮するパワーアップ肥料になります。
ボカシ肥料の材料(わが家の実例・約3kg分)
- 米ぬか:1.8kg
- 骨粉入り油かす:600g
- 苦土石灰:600g(本来は有機石灰が基本)
- 発酵スターター:カルスNC-R 90〜150g(原料の3〜5%)
- 水:280〜300ml
魚粉やもみ殻を加える基本配合(容量比)は、米ぬか6:油かす3:魚粉2:有機石灰1:水2:もみ殻2〜3:カルスNC-R 0.5弱 が目安です。
→ 作り方の手順・発酵のコツ・燻炭での応用は、こちらの記事で詳しく紹介しています:ぼかし肥料を手作りしてみた〜米ぬか約1.8kgで作る基本レシピと発酵のコツ
使用時の注意点

- ⚠️ 使用時はマスク・ゴーグルを着用、使用後は手洗い・うがい
- ⚠️ 保管は冷暗所、開封後は6ヶ月以内に使い切る
- ⚠️ 紫外線に弱い菌が含まれる → 散布後はすぐに土と混ぜる or 土をかぶせる
- ⚠️ 残渣・生ゴミをすき込んだあとは、1〜3週間ほどの分解期間をとる
- ⚠️ 動物性の生ゴミは匂いと虫に注意(周囲の環境に配慮)
- ⚠️ 水分が多いものは半乾きにしてからすき込む(カビ予防)
- ⚠️ 土壌消毒剤・石灰窒素との併用は期間をあける
- ⚠️ 苦土石灰・有機石灰と同じ容器で混ぜない
よくある質問(FAQ)

Q. カルスNC-Rは肥料ですか?
A. 肥料ではありません。複合微生物資材なので、作物用の肥料は別途必要です。
Q. どれくらいの量を使えばいい?
A. 畑は1㎡あたり30g(1坪100g)、鉢・プランターは大きさ問わず1鉢100gが公式の目安。1kgで畑10坪分または10鉢分です。
Q. 米ぬかは必ずいる?
A. 基本は必須と考えてOK。微生物のごはんになって、分解が進みやすくなります。畑なら1㎡あたり300gほどが目安です。手に入らない場合は、菜種油粕(なたねあぶらかす=菜種の油をしぼった後の有機物)や鶏糞堆肥(けいふんたいひ=鶏のフンを発酵させた肥料)で代用できます。
Q. 硫安は何のために入れるの?なくてもいい?
A. もみ殻を入れる際はセットで入れることをおすすめします。炭素率(有機物と窒素のバランス)を整えて、分解をスムーズにするためのものです。畑1㎡あたり40gが目安。植物残渣のみなら、硫安はなくても分解は進みます。
Q. 寒い時期でも使える?
A. 最適温度は15〜35℃。14℃以下では分解が遅くなりますが、使えなくはありません。気温が高い時期のほうがスムーズです。
Q. 残渣をすき込んでから、どれくらいで植え付けできる?
A. 一般的には1〜3週間が目安と言われています。夏場は最短1週間で植え付けOKとされています。有機物が少し残っていても、そのまま植えて大丈夫です。
Q. ツンとした匂いがしてきたら?
A. 混ざりきっていないダマや水分過多のサインかも。よくほぐして混ぜ直し、風通しを確保して様子を見ましょう。動物性の生ゴミは特に匂いが出やすいので控えめに。
Q. 結局どう使えば失敗しませんか?
A. ①残渣はよく細かく刻む ②カルスNC-R+米ぬかを別容器でまんべんなく混ぜる ③散布後すぐに土と混ぜる(紫外線対策) ④最初の水はたっぷりかけて微生物を起こす ⑤1〜3週間の分解期間を待ってから植え付け。この5つのステップでOKです。
まとめ

- カルスNC-Rは複合微生物資材。残渣やゴミを土の栄養に変えられる
- 使い方は基本2つ:①残渣を分解して土中堆肥化/②微生物が長く活躍する土づくり
- 使用量は「畑1㎡=30g/プランター1鉢=100g」。1kgで10坪・10鉢分
- ⚠️ カルスNC-Rは「肥料ではない」。肥料は別途必要
- ⚠️ 混ぜるのは別容器でまんべんなく、最初の水はたっぷり
- 分解期間は1〜3週間が目安。気温が高いと早く進む

「ゴミ」を「土の栄養」に変えられたら、お庭もプランターもグッと変わるよ。ぼちぼちいこう。


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