そら豆は、春の訪れを感じさせてくれる野菜です。
プランターでも育てやすく、ポイントを押さえればしっかり収穫できます。
この記事では、育て方の基本と、実際の栽培記録をあわせて紹介します。
そら豆は種まきから育てることもできます。
種まきのタイミングやコツについては、『そら豆の種まき』の記事で詳しくまとめています。

「そら豆はね、冬を越して春に収穫する野菜なんだ。プランターでも十分育てられるから、初めての家庭菜園にもぴったりだよ。」

「冬越しってちょっと難しそう…。でも、うさぎ先生と一緒なら頑張れそうです!」
そら豆の育て方(プランター栽培の基本)

植え付けのタイミング

本葉が3〜4枚ほど出た頃が目安です。
多少大きくなっていても問題ありませんが、根を崩さないように扱います。
プランターと土の準備

まず、培養土に土壌改良資材を入れて約1〜2週間そのまま置いておきます。
- ゼオライト
- 籾殻くん炭(もみがらくんたん)
- 有機石灰
を加えると、土の状態がよくなります。

プランターの中に鉢底石を敷き、水平を保った位置に設置します。
土壌改良材を入れて置いておいた培養土を入れます。

元肥として
- 骨粉入り油かす
- 緩効性肥料(マグァンプKなど)
を混ぜておくと安心です。
苗の植え付け方法

培養土は、ウォータースペース(縁から土の表面までの空間)を約3cmとってプランターに入れます。
植え付けは次の手順で行うと、苗への負担を減らせます。
- 土に穴を掘り、ポット苗をそのまま入れてくぼみの型をつける
- ポット苗を一度取り出す
- 改めて苗を植え穴に入れる
あらかじめ植え穴の型をとっておくと、素早く植え付けでき、根が空気にさらされる時間を最小限にできます。


ポット苗は根鉢を崩さないように取り出します。
植え穴に入れて周りの土となじませ、軽く押さえてからたっぷり水やりします。

「ここがポイント!そら豆は根が傷つくのをとっても嫌うんだ。根鉢は絶対に崩さないで、そっとポットから抜いてあげてね。」
冬の管理(防寒と水やり)

寒い時期は、防寒と乾燥対策が大切です。
- 不織布(ふしょくふ)でトンネルを作る
- 支柱でしっかり固定する
水やりは、土の中が乾いたらたっぷり与えます。
追肥のタイミングとやり方

2月頃に追肥を行います。
株と株の間に肥料を入れ、軽く土と混ぜます。
入れすぎると根を傷めるため控えめにします。
春の管理(摘芯と整枝)

暖かくなると一気に成長します。
- 新芽をカット(摘芯/てきしん)(①−1、①−2)
- 主枝の本数を6〜10本に調整(②−1)
- 脇芽を取り除く(②−2)
栄養を実に集中させるための作業です。
害虫対策の基本

そら豆はアブラムシがつきやすい野菜です。
- 手で取り除く(写真①−1、①−2)
- 水で流す(写真②−1、②−2)
など、早めの対処が大切です。
必要に応じて資材や農薬も使います。
収穫のタイミングの見分け方

収穫のタイミングはとても重要です。
- さやが下に垂れる
- さやの背筋(すじ)が黒くなる
- 色が濃くなる
- うぶ毛が減る
- ツヤが出る
この状態になったら収穫適期です。

「収穫が早いと豆が小さく、遅いと固くなっちゃう。さやが下を向いて背筋が黒くなった頃がベストタイミングだよ!」
実際に育てた記録(プランター栽培)

ここからは、実際にプランターで育てた記録を時系列でご紹介します。
発芽〜苗づくり(11月)
種まき培土と培養土を2層にしたポットに植えた種は順調に発芽し、14粒すべて成功しました。
しっかりした苗に育ち、良いスタートでした。
植え付け(12月末)

本葉10枚以上、高さ15〜20cmまで育った苗をプランターへ。

「あれ?基本では本葉3〜4枚が目安って書いてあったけど、10枚以上で植えても大丈夫なんですか?」

いい質問だね!多少大きくなっても根を崩さなければOKなんだ。今回は寒さが厳しくなる前に植え替えたかったから、少し大きめに育ててから定植したんだよ。」
使用した土と肥料

- ゼオライト
- 籾殻くん炭
- 有機石灰
- 骨粉入り油かす
- マグァンプK
古土(前回使った培養土)に混ぜて使用しました。
土はよく混ぜ、肥料は入れすぎないようにしています。
植え付け直後の害虫対策

虫を見つけたのでピンセットで除去しました。
予防としてトレボン粉剤DLを軽く散布。
葉がうっすら白くなる程度にとどめています。

「農薬を使うときは必ずラベルを確認!手袋・マスク・ゴーグルで自分を守ること、使用後はしっかり手を洗うことを忘れずにね。」
冬の管理(1〜2月)

- U字支柱
- 不織布
- 麻紐(あさひも)
- 園芸クリップ
で霜と寒さよけのトンネルを作りました。
風で飛ばないよう固定し、蒸れにも注意。
水やりは土の中が乾いたらたっぷり与えました。
追肥(2月中旬)

株の間に以下を入れて土と混ぜました。
- 米ぬかぼかし肥料
- もみ殻
- カルスNC-R(土壌の有機物分解を助ける目的で使用)
- 硫安(少量を控えめに)
- 発酵牛ふん堆肥(別でプランターに入れました)
ひとつかみ程度を目安に、根に直接触れないように株間の土に混ぜ込みます。

「硫安は速効性が強いから、ほんの少しだけにしてね。入れすぎると根を傷めちゃうよ。」
春の成長と支柱管理(3月)

不織布を外すと大きく成長していました。

茎が倒れたりねじれたりしていたため、支柱と麻紐で軽く支えて整えて、株をスッキリさせました。
害虫予防に使った資材

有機合成農薬:炭素を含む化合物(有機物)を人工的に合成したもの
『トレボン粉剤DL』
葉の上に撒くと、直接殺虫効果がある農薬です。予防にも使えます。
散布後1日以上は雨が降らない日を選ぶと、薬剤が流されず効き目が長持ちします。
有機質肥料(植物抽出物系・天然由来)
『ニームペレット』
ニームという木の絞り粕をペレット状にしたものです。
一般的に害虫忌避作用があると言われており、株元に置いて予防として使用しました。
即効性はありませんが、有機資材なので家庭菜園で使いやすいとされています。
天然成分系(微生物・植物抽出物系)
『ベニカナチュラルスプレー』
化学合成殺虫成分不使用を謳っている殺虫殺菌剤です。
薬剤がポタポタ落ちるぐらいに吹きかけるのがポイントです。
収穫前日まで使用でき、2週間に1回吹きかけて予防できればベストです。
※使用回数や収穫前日数は製品ラベルで必ずご確認ください。
自然の力
テントウムシ

アブラムシが大好物のかわいいテントウムシ。作物を守ってくれるので、『益虫(えきちゅう)』と言われています。クモやカマキリも益虫の仲間。見つけたら「がんばれー!」と心の中で応援しましょう。
ただし、クモの巣は作物には良くないので、見つけ次第取り除きます。
テントウムシによく似た『テントウムシダマシ』は、葉を食べる害虫です。オレンジの光沢がなく、うっすらとうぶ毛で覆われているのが特徴です。よく観察して、葉を食べている虫は取り除きましょう。
害虫が増えたときの対処手順

- 新芽と脇芽をカットする
風通しがよくなり、薬剤も届きやすくなります。 - 手やピンセットで取り除き、シャワーで流す
できるだけここで数を減らしておくのがポイントです。 - 取りきれなかったアブラムシにベニカナチュラルスプレーを使う
葉の裏までしっかりかかるように、全体に行き渡るよう散布します。中途半端にかけるより、きちんとかけたほうが効果が出やすいです。
株を元気にするための資材

強い株にしたいと思って、ミネラルや微量要素、腐植酸などがたくさん入ったこちらの2つを追肥と一緒に土に混ぜました。
- リキダス顆粒
- エックスエナジーロング(粒タイプ)
さらに、不織布を外してからは、実を大きくしたいので、リン酸とカリウムの肥料
- MリンPK液肥の素
を約1000倍に薄めて葉面散布しました。
実を大きくするための管理

- 新芽のカット(摘芯)
- 主枝の本数を6〜10本に調整
- 脇芽の除去
栄養を実に集中させるために行いました。今回は、アブラムシ対策目的と並行してカットしています。
置き場所重要説

南側に2つ、東側に4つ、北側に1つ、プランターを置いています。
なんと、南側2つにはアブラムシがびっしり! 原因は何でしょう?
おそらく『日あたり』と『風通し』が関係しています。

「南向きが日当たり良くて一番良いんじゃないの?なんで南側だけアブラムシだらけなんですか?」

「日当たりが強いと株が大きく育って葉が混み合いやすいんだ。風通しが悪くなるとアブラムシが増えやすくなるから、置き場所と株の密度もとっても大事なんだよ。」
- 生育旺盛で密になっていた(混み合うのが一番良くないかも)
- 風通し(隣家との境界近くに置いていた)
- 光の量(日照量が多いからOKではなく、1枚1枚の葉に光が当たると良い)
- 益虫の有無(テントウムシも常にいた東側、益虫も風通しが良いほうが好き?)
原因1 日当たり

日当たりは、東や北のほうが短い時間しか当たりません。南に置くと生育旺盛になる分、茎や葉が元気に大きく育ち、混み合っていました。
一方、東側と北側のプランターは、周りに何も置かず、茎の数も多く出なかったのが逆に良かったかもしれません。1枚1枚の葉に光が当たっています。
原因2 風通し

南のプランターは、隣家との境界近くの柵の前に置きました。隙間がしっかり空いている柵でも、何かあるのは良くないようです。風通しは良くないのかなと感じます。(個人的感想)
日当たり・風通し対策
アブラムシびっしりの上の方の茎は切り、脇芽もしっかり切ります。さやの数は少し減りますが、大きくなっているさやをしっかり育てるためにもこの選択をしました。
収穫

さやが下に垂れ、背筋が黒くなったタイミングで収穫です。
昨年も、豆は小さかったけれど柔らかくて甘くて美味しかったです。
今年はもっと大きく育てたいと思います。

「採れたてのそら豆って香りが全然違うんですよね〜♪ 春が来たって感じです!」
まとめ
そら豆プランター栽培のポイントをまとめました。
- 冬は防寒と水管理をしっかり
- 春は整枝と害虫対策が重要
- 収穫はタイミングがとても大切
少し手間はかかりますが、その分しっかり応えてくれる野菜です。
ぜひ育てて、春の味を楽しんでみてください。

「お疲れさま!次は『そら豆の種まき』の記事も読んでみてね。種から育てるとさらに愛着が湧くよ♪」
参考(出典)
- 農林水産省|野菜栽培に関する基本情報
- タキイ種苗|そら豆の育て方
- 住友化学園芸|家庭園芸の基礎知識
- 各農薬・肥料の使用方法は製品ラベルおよび各メーカー公式サイトをご確認ください


コメント