納豆菌培養液のことを知ったのは、去年でした。
材料費がほとんどかからない。毎日食べるもので作れる。動画でもよく見かけましたし、近所の方からも聞きました。あちこちで名前を耳にするうちに、やってみたくなりました。
ただ、ひとつ問題がありました。
わたしは、納豆が苦手です。普段は買いません。食べません。

その納豆を、生まれて初めて買いました。庭の土づくりのためです。

食べるためじゃなく、庭のために納豆を買う日が来るとは思いませんでした。
納豆菌培養液とは
納豆菌培養液とは、納豆に含まれる納豆菌(Bacillus subtilis natto)を水の中で増やした発酵液のことです。
人気があるのは、材料が安くてどこにでもあるからだと思います。納豆、砂糖、豆乳、水。特別な道具も要りません。
市販ではほとんど手に入らないので、使う人は自分で作っています。
これは農薬ではありません
先に、はっきりさせておきます。
国が「病気や虫の防除に使ってよい」と認めている資材(特定農薬)は、重曹・食酢・地場の天敵などです。納豆菌は、そこに入っていません。
農林水産省のページには、こう書かれています
効果は分からないものの、使用者が自分の判断と責任で使うことは可能です
――「特定農薬(特定防除資材)とは」より
つまり、自分で作って自分の庭で使うのは自由。ただし「効きます」と言えるものではない。そういう位置づけのものです。

「病気に効く」「虫がいなくなる」と謳って売ったら、登録のない農薬になってしまうんだ。自分で使うぶんには問題ないよ。
納豆菌培養液に、わたしが期待していること
そのうえで、わたしが期待しているのは、この3つです。
1. 土がふかふかになること
納豆菌には、有機物(ゆうきぶつ=落ち葉や堆肥など、生きものに由来するもの)を分解する働きがあるとされています。分解が進むと、土の粒がくっついて団粒構造(だんりゅうこうぞう=小さな粒がかたまった、すき間の多い土)になります。
根が伸びやすい土になってくれたら。そう思ってまいています。
2. 土の中の微生物がにぎやかになること
土の中には、たくさんの微生物がいます。そこに納豆菌を足すことで、バランスが変わってくれたら。そんな期待です。
3. 家の中のカビと、においを抑えること
これは植物とは関係のない使い道です。庭で余った分を、においが気になるところに使っています。
納豆菌培養液の作り方
「納豆菌培養液 作り方」でよく検索される、基本のレシピです。
材料(約1.5L分)
- 納豆:1パック(複数種類を混ぜても良い)
- 砂糖:小さじ1(きび糖やてんさい糖が最適)
- 無調整豆乳:200ml
- 水:約1L(必ずカルキ抜きする)
道具
2Lペットボトルまたは広口瓶、バケツ、菜箸、ザル
手順
- 水をカルキ抜き(太陽光に当てるか煮沸して冷ます)
- 納豆をバケツに入れ、水の1/3を加えて混ぜる
- ザルでこし、大豆を取り除く
- 砂糖(今回は黒糖)と豆乳を加えて混ぜる
- 容器に入れ、残りの水を加えてよく振る
- 1〜2日発酵(夏なら常温で40℃前後が理想)。1日数回振る
- 分離してきたら完成
納豆好きの方は、食べたあとの空き容器を洗った水をまく、という話も聞いたことがあります。わざわざ作らなくても、それで足りるのかもしれません。
使い方と希釈倍率
薄めてまく
作った培養液は、原液のまま使わず、必ず薄めます。
- 土壌散布:100〜300倍に希釈し、株元にたっぷりまく(例:培養液50mlを水5Lに希釈)
- 葉面散布:1,000倍に薄め、霧吹きで葉にスプレー
継ぎ足して使う
- 減ったら「水+砂糖+豆乳」を追加すると、納豆菌が再び繁殖する
- 2〜3回は、納豆を追加せずに使える
気をつけていること
土が緩みすぎて、庭に穴が開きました
これが、いちばんお伝えしたいことです。
家の東南の角に、レモンの鉢植えを置いていました。そこに納豆菌培養液と、乳酸菌培養液をかけていました。
鉢を持ち上げた瞬間、ザザザーッと土が崩れて、地面にポッカリと穴が開きました。
鉢底から出た排水が下の土に染み込んで、その部分の土壌改良が進みすぎたのだと思っています。
工務店の方に見ていただいて、基礎に影響はなく、石や土で埋めれば大丈夫とのことでした。ひと安心しましたが、土を変える力をいちばん実感したのは、このときでした。
植物は元気に育ちました。でも、それよりこちらのほうが、はっきり分かりました。

効くかどうかは分からないと書きましたが、土が変わることだけは本当でした。まさか穴が開くとは。
動画では「家の基礎から2mは離してかけてください」と注意されていました。鉢植えにかけていたので、その注意が自分のこととして結びついていませんでした。
くわしくは、こちらに書いています。→庭に穴が開いていた!原因と対処した内容を記録します
そのほかに気をつけていること
- 水道水のカルキは必ず抜く
- 原液のまま使わない
- 腐敗臭がする場合は廃棄する
- 家屋基礎付近には大量にまかない(1〜2m離す)。鉢植えに使うときも、置き場所に気をつける
- 病気や虫が出ているときの対処には使わない。そこは登録のある薬の役目です

腐敗臭がしたときは、迷わず捨てます。もったいないけど、また作れますから。
まとめ
- 納豆菌培養液は、納豆・砂糖・豆乳・水で作れる発酵液
- 農薬ではない。国が防除に認めている資材にも入っていない
- わたしが期待しているのは、土がふかふかになること、微生物がにぎやかになること、においとカビ対策
- 土壌散布は100〜300倍、葉面散布は1,000倍
- 継ぎ足せば2〜3回使える
- 土を変える力は本当にある。家の基礎の近くや、鉢植えの置き場所には気をつける
- 病気や虫が出たときの対処には使わない
納豆が苦手なわたしでも、作ることはできました。台所にあるもので始められるので、興味があれば試してみてください。























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