ヒューケラと菊に、『オルトランDX粒剤』を使いました。ヒューケラはコガネムシの幼虫に根を食べられたあと、植え直したときに株元(かぶもと:株の根もと)にまきました。菊は、花についたアブラムシに使いました。
『オルトランDX粒剤』は、浸透移行性(しんとういこうせい:根から吸われて、株全体に行きわたる性質)の殺虫剤です。株元にまく粒の薬です。
ヒューケラのときは、コガネムシに効くつもりでまきました。あとで国の登録を見ると、ヒューケラのような草花に使えるのは、アブラムシ類だけでした。
花の虫対策で、DXを使うか迷っている方の参考になれば嬉しいです。

DXのほうがデラックスだから効く、と思い込んでいました。
『GFオルトラン粒剤』も、同じKINCHO園芸の、株元にまく粒の殺虫剤です。使える植物や効く虫が、DXとは違います。どちらを買えばいいかは、植物ごとの早見表にまとめました。
この記事の使える植物・効く虫・量・回数は、2026年11月2日時点の国の農薬登録をもとにしています。登録が変わったら、記事も直します。
オルトランDX粒剤とは

どんな薬か
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | オルトランDX粒剤 |
| メーカー | KINCHO園芸(2025年7月1日に住友化学園芸から社名を変更) |
| 有効成分 | アセフェート 2.5%、クロチアニジン 0.25% |
| 登録番号 | 農林水産省登録 第21733号 |
| 効き方 | 浸透移行性。根から吸われて、株全体に行きわたる |
- 有効成分(くすりとして効く成分)が2つ入っている
- 『GFオルトラン粒剤』は、アセフェートの1つだけ
- 粒の薬(粒剤:りゅうざい)だけ。水に溶かして使うタイプは無い
使える植物は2つのなかま
- 使えるのは、花き類(かきるい:観賞用の花のなかま)・観葉植物と、トマト・なす・きゅうり
- 庭木・芝・果樹には、登録が無い
農薬は、使える植物が「作物名」で決められています。「花き類・観葉植物」は、草花や観葉植物をまとめた作物名です。ヒューケラも菊も、このなかまに入ります。
DXのよいところ
- 有効成分が2つ入っている。アセフェートに、クロチアニジンが加わっている
- 『GFオルトラン粒剤』に登録のない虫にも使える。ばらのクロケシツブチョッキリ・チュウレンジハバチ、はぼたんのアオムシ、ガーベラのハモグリバエ類、クロトンのミカンコナカイガラムシ、きゅうりのコナジラミ類
- 量が「1株あたり」で決まっている。花き類・観葉植物は1g、ばら・ベゴニアは2gなど。鉢やプランターの数だけはかれば足りる
「デラックス」という名前ですが、GFより強い薬という意味ではありません。使える虫と植物が、GFと違う薬です。
DXが向いている人
- ばらを育てていて、チュウレンジハバチやクロケシツブチョッキリに困っている人
- はぼたん・ガーベラ・クロトンを育てている人
- 鉢やプランターで、株の数が少ない人
- きゅうりのコナジラミが気になる人
家庭菜園でいろいろな野菜を育てている人や、庭木・芝に使いたい人は、『GFオルトラン粒剤』のほうが合っています。GFの使い方は、GFオルトラン粒剤の使い方にまとめました。
使い方(何に効いて、どれだけまくか)

- 花は「虫が出はじめたころ」に、4回まで
- トマト・なす・きゅうりは「植え付けのとき」に、1回だけ
なかまごとに、使い方が大きく違います。まず、ひと目で分かる表です。
| なかま | いつまくか | 何回まで |
|---|---|---|
| 花き類・観葉植物 | 虫が出はじめたころ | 4回 |
| トマト・なす・きゅうり | 植え付けのとき | 1回 |
花き類・観葉植物
| 植物 | 効く虫 | 量(1株あたり) |
|---|---|---|
| 花き類・観葉植物(下の5つを除く) | アブラムシ類 | 1g |
| ばら | アブラムシ類 | 1g |
| ばら | アザミウマ類、コガネムシ類幼虫、クロケシツブチョッキリ、チュウレンジハバチ | 2g |
| ベゴニア | アブラムシ類、コガネムシ類幼虫 | 2g |
| はぼたん | アブラムシ類、アオムシ | 2g |
| ガーベラ | アブラムシ類、ハモグリバエ類 | 2g |
| クロトン(葉が赤や黄色のまだらになる、木の観葉植物) | ミカンコナカイガラムシ | 2g |
- いつ:虫が出はじめたころ(発生初期)
- どこに:株元にまく(生育期株元処理)
- 量:1㎡あたり40gまで
- 何回まで:4回
1㎡は、たて1m×よこ1mの広さです。株がたくさんあるときは、1㎡あたり40gを超えないように、1株の量を減らします。
トマト・なす・きゅうり
| 野菜 | 効く虫 | 量(1株あたり) |
|---|---|---|
| トマト | アブラムシ類 | 1g |
| なす | アブラムシ類 | 2g |
| きゅうり | コナジラミ類 | 2g |
- いつ:植え付けのとき(定植時:ていしょくじ)
- どこに:植え穴の土に混ぜる(植穴処理土壌混和)
- 何回まで:1回
植えたあとからは、足せません。使うなら、植え付けの前に決めておきます。
回数の数え方
| なかま | 数え方 |
|---|---|
| 花き類・観葉植物(草花) | 種まきから枯れるまでの合計 |
| 木の観葉植物(クロトンなど) | 1年ごと |
| トマト・なす・きゅうり | 種まき(植え付け)から収穫まで |
花き類と木の数え方は、サカタのタネの解説によります。食べるものは、国の省令で決まっています。
アセフェートが入った薬は、合わせて5回までです。同じ株に『GFオルトラン粒剤』も使ったら、その回数も足して数えます。
果樹には登録が無い
DXには、果樹の登録がありません。レモンやブルーベリーなど、食べる実がなる木には使えません。食べるものに、登録の無い薬を使うことは、法律で禁止されています。

果樹には使えないんですね。
まき方の手順
1. 手袋をつける我が家では、手袋は必ずつけています。
2. 量をはかるDXに計量スプーンは付いていません。私は100円ショップの計量スプーンで、1ml(およそ1g)をはかりました。
3. 株元に分けてまくヒューケラには、3か所くらいに分けてまきました。トマト・なす・きゅうりは、植え穴の土に混ぜます。
使うときの注意点
- 量・時期・まき方は、表のとおりにする
- 株がたくさんあるときは、1㎡あたり40gを超えないように、1株の量を減らす
- はじめて使う植物や新しい品種は、薬害(くすりで葉が傷むこと)がないかを事前に確かめる
- ばらのアザミウマ類・コガネムシ類幼虫・クロケシツブチョッキリ・チュウレンジハバチは、鉢植え以外だと効きが落ちることがある
- 体調がよくない日は使わない
- まいている間とまいた日は、子どもやペットが近づかないようにする
- ミツバチの巣箱のまわりや、桑の葉(蚕が食べる葉)にかからないようにする
- 使ったあとの空袋は、よくたたいて中身を出しきってから捨てる
どれも、KINCHO園芸の商品ページに書かれている注意です。

使う前に、お手元の袋の表示を、必ず確かめてね。植物の名前と虫の名前、両方を見よう。
【実践】我が家で使ってみた

| 植物 | まいたとき | 量 |
|---|---|---|
| ヒューケラ | 根を食べられて植え直したあと | 1ml(約1g) |
| スプレー菊 | アブラムシを見つけて3日後の朝 | 約1g |
ヒューケラ(アブラムシ)
ヒューケラは、コガネムシの幼虫に根を食べられました。根を洗って植え戻したあと、植え終わった土の上に『オルトランDX粒剤』を1ml(約1g)まきました。3か所くらいに分けてばらまいています。

はじめは、コガネムシのつもりで選んだ薬でした。でも適用表(てきようひょう:どの植物のどの虫に、どれだけ使えるかを決めた表)を見ると、ヒューケラが入る「花き類・観葉植物」で使えるのは、アブラムシ類だけでした。コガネムシ類幼虫に使えるのは、ばらとベゴニアだけです。
それでも、弱っている間は、適用のある虫から守ってもらおうと思ってまきました。
今は調子がいいです。鉢ごとネットで覆って、上にヤシガラファイバーを乗せています。ネットとヤシガラファイバーとの相乗効果だと思います。
くわしくは、ヒューケラの根洗いの記事に書いています。
スプレー菊(アブラムシ)
9月26日に、スプレー菊の花にアブラムシを見つけました。『ベニカナチュラルスプレー』を3日かけましたが、29日の朝、花にアブラムシがびっしり付いていました。
29日の朝、『オルトランDX粒剤』を株元に約1gまきました。次の日の朝、アブラムシはいませんでした。10月1日から5日まで毎日見ましたが、付いていませんでした。

くわしくは、菊のアブラムシの記事に書いています。
GFオルトランとの違い(植物別の早見表あり)

- 花の虫は、GFが5つ。DXはアブラムシ類だけ
- 野菜は、GFが12種類。DXはトマト・なす・きゅうりの3つだけ
- 庭木・つつじ・芝は、GFだけ
- ばら・はぼたん・ガーベラ・クロトンには、DXだけに使える虫がある
- どちらもアセフェート入り。同じ株に両方使うと、回数を合わせて数える
なかまごとに比べると
| なかま | GFオルトラン粒剤 | オルトランDX粒剤 |
|---|---|---|
| 花き類・観葉植物 | 5つの虫。1㎡あたり3〜6g。5回まで | アブラムシ類だけ。1株あたり1g(1㎡あたり40gまで)。4回まで |
| 野菜 | 12種類 | トマト・なす・きゅうりの3つだけ |
| 庭木・つつじ | 使える | 登録なし |
| 芝 | 使える | 登録なし |
| 有効成分 | アセフェート | アセフェート、クロチアニジン |
「どっちを買えばいい?」の早見表
○は使える、✕は使えない(登録がない)です。下の▶のついた植物の名前を押す(スマホはタップする)と、虫ごとの○✕が出てきます。もう一度押すと閉じます。
花・観葉植物(下にない草花・観葉植物)
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
ばら
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ○ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ○ |
| クロケシツブチョッキリ | ✕ | ○ |
| チュウレンジハバチ | ✕ | ○ |
ベゴニア
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ○ |
はぼたん
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| アオムシ | ✕ | ○ |
ガーベラ
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| ハモグリバエ類 | ✕ | ○ |
クロトン
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| ミカンコナカイガラムシ | ✕ | ○ |
きく
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| ハモグリバエ類 | ○ | ✕ |
カーネーション
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| コナガ | ○ | ✕ |
アリウム
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| ヨトウムシ類 | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
| ネギコガ | ○ | ✕ |
トマト
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| オンシツコナジラミ | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
なす
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ○ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| オンシツコナジラミ | ○ | ✕ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
きゅうり
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| アブラムシ類 | ○ | ✕ |
| アザミウマ類 | ○ | ✕ |
| オンシツコナジラミ | ○ | ✕ |
| コナジラミ類 | ✕ | ○ |
| ネキリムシ類 | ○ | ✕ |
| コガネムシ類幼虫 | ○ | ✕ |
ほかの野菜
| 野菜 | GF | DX |
|---|---|---|
| キャベツ | ○ | ✕ |
| はくさい | ○ | ✕ |
| ブロッコリー | ○ | ✕ |
| ばれいしょ | ○ | ✕ |
| オクラ | ○ | ✕ |
| だいこん | ○ | ✕ |
| かぶ | ○ | ✕ |
| こまつな | ○ | ✕ |
| なばな類 | ○ | ✕ |
| えだまめ | ○ | ✕ |
GFで使える虫は、GFオルトランの記事の野菜の表にまとめています。DXは登録がありません。
庭木・つつじ
| 植物と害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| 庭木(樹木類)のケムシ類 | ○ | ✕ |
| つつじのケムシ類 | ○ | ✕ |
| つつじのツツジグンバイ | ○ | ✕ |
芝
| 害虫 | GF | DX |
|---|---|---|
| スジキリヨトウ | ○ | ✕ |
| シバツトガ | ○ | ✕ |
| タマナヤガ | ○ | ✕ |
量は、植物ごとに違います。『オルトランDX粒剤』の量は、この記事の使い方の表のとおりです。『GFオルトラン粒剤』の量は、GFオルトランの記事にまとめました。
▼ どれだけまく? 戻ってチェック
よくある質問

Q. ヒューケラのコガネムシに使えますか?
2026年11月2日時点では、使えません。花き類・観葉植物で使えるのは、アブラムシ類だけです。コガネムシ類幼虫に使えるのは、ばらとベゴニアだけです。
Q. 4回までは、1年に4回ですか?
草花は、枯れるまでの合計です。クロトンのような木の観葉植物は、1年ごとです。
Q. 果樹に使えますか?
使えません。登録がありません。
まとめ

- 『オルトランDX粒剤』は、成分が2つ入った粒の殺虫剤
- 花は、アブラムシ類に1株1g。ばらなどは、虫と量が増える。4回まで
- 野菜は、トマト・なす・きゅうりの植え付けのときに1回だけ
- 庭木・芝・果樹には使えない
- 袋の表示は時期で違うことがあるので、最新の情報を確かめてからまく
次にまく前にも、育てている植物と虫の名前で、最新の適用表を確かめてからにします。

買う前に、育てている植物と虫の名前で、早見表を見てみよう。
参考(出典)
どれも、2026年11月2日に確かめた内容です。登録が変わったら、記事も直します。
- 農薬登録情報提供システム|オルトランDX粒剤(登録第21733号)|農林水産省
- オルトランDX粒剤(商品ページ)|KINCHO園芸
- オルトランDX粒剤 適用表(PDF)|KINCHO園芸
- 農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令|日本法令外国語訳データベース(法務省)
- 【第11回】農薬のラベルを見よう!②<使用時期、総使用回数、使用方法編>|サカタのタネ 園芸通信
あわせて読みたい
DXを使ったときのようすと、GFの使い方です。



コメント